Vol.31 流れは先進国から新興国へ
――世界のパワーバランス、 グローバルな経済・統治構造はどう変わる

2010年7月発売

Changing Tide: The Rise of Emerging States

掲載論文

ヨーロッパ、アメリカ、日本は、高齢化とそれに伴う年金問題、医療制度問題、財政問題を抱えている。若年人口を多く抱える新興国が台頭し、高齢化する先進国が相対的に衰退していくのは、もはや専門家の間では、はっきりとした未来トレンドとして認識されはじめてる。問われているのは、先進国と新興国、途上国の経済・社会交流が今後どのような形態になるかだ。すでにG7からG20へと流れは変わっている。先進国の企業は、途上国のインフラ投資、そして女性の役割に注目しはじめている。先進国の患者が、より安価な途上国での医療を求める医療ツーリズムも大きな流れをつくりだそうとしている。一方、先進国は新興国、途上国からの移民を受け入れざるを得なくなるのだろうか。経済、医療、年金、移民問題をめぐって、日本を含む先進国と新興国・途上国はどのように交流していくのか。

  • 第一章 新興国の台頭と共に欧米モデルは衰退するのか
  •   世界を変える四つの人口メガトレンズ―― 先進国の衰退と途上国の台頭をどう管理するか (2010年1月号)
  •   21世紀は新興国の世紀に ―― G20、世銀、IMFの未来 (2010年7月号)
  •   オフショアリングが誘発する次なる産業革命(2006年4月号)
  • 第二章 ブラジル、中国、インド、 トルコの 影響力拡大はどこまで続くのか
  •   大中国圏の形成と中国の海軍力増強―― 中国は東半球での覇権を確立しつつある(2010年6月号)
  •   世界大国への道を歩み始めたブラジル(2008年12月号)
  •   インド経済モデルの誕生か―― 成功の検証と今後の課題 (2006年7月号)
  •   トルコは西洋に背を向けたのか?(2009年12月号)
  • 第三章 論争 覇権国アメリカの衰退の次に来るものは?
  •   経済危機の長期化は避けられない―― 市場経済モデルの衰退は地政学秩序をどう変えるか(2009年7月号) 
  •   ドルとアメリカの赤字―― 次なる危機を回避するには(前編:2009年11月号)(後編2009年12月号)
  •   21世紀の国家パワーはいかにネットワークを形成するかで決まる―― 新時代におけるアメリカ優位の源泉(2009年2月号)
  •   米中露トライアングルの勝者は誰か―― 中国の影響力拡大は続く(2009年10月号)

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