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有志同盟、民主国家連盟、 それとも国連常設戦力か
――世界は人道的危機にどう対処する

モートン・I・アブラモウィッツ センチュリー財団シニア・フェロー
トーマス・R・ピカリング ヒルズ&カンパニー副理事長

Making Intervention Work

Morton I. Abramowitz  駐タイ、駐トルコアメリカ大使を含む国務省の要職を歴任し、カーネギー国際平和財団の会長を経て、センチュリー財団シニア・フェロー。中東、アジアに始まり、石油問題にいたるまで、専門知識の広さでも知られる米外交コミュニティの重鎮の一人。Thomas R. Pickering  ロシア、インド、イスラエルを含む6カ国のアメリカ大使、そして1989~1992年には国連アメリカ大使も務めた。ボーイング社の上席副会長を経て、現在はヒルズ&カンパニー副理事長。アブラモウィッツ同様に、米外交コミュニティーの重鎮の一人とみなされている。

2008年10月号掲載論文

現状のシステムでは、世界の人道上の悲劇にうまく対処できない。国際社会は、人道的悲劇に迅速に対応し、紛争が制御不能になっていくのを回避するための「限られた戦力」を国連の常設戦力として整備するべきだろう。……当初は小規模な緊急展開部隊として、被災地に対する後方支援、医療支援、設備復旧、治安活動を担うだけかもしれない。だが、こうした復興支援型チームであれば、政治的に受け入れやすいし、これまでの経験を生かすこともできる。これを成功させれば、人道的危機を緩和するために他の領域へと活動を広げていくこともできる。もちろん、その道は容易ではない。この論文の提言によって、「切実に必要とされつつも、これまでないがしろにされてきた(国連常設戦力についての)議論が刺激されることを大いに期待したい」。

  • 人道的悲劇にどう対処する
  • 有志同盟、民主国家連盟、地域機構の可能性と限界
  • 平和維持活動の強化に向けた国連改革を
  • 国連常設軍の創設?
  • 変化を勝ち取るには

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