グローバル時代の外交政策
2000年11月号
アメリカの圧倒的なパワー自体には何も問題はないが、相手に何かを強制する「パワー」と、他を導く能力である「権威」とのバランスをうまくとらなければ、世界の反発を買う危険がある。われわれが友人の怒りを買うような方法でパワーを行使し、自らのコミットメントを尊重せず、他を支えることに積極的でなければ、「権威」は失墜し、そのような環境ではパワーもそれほど大きな力とはなり得ない。パワーを強化しつつその権威を高めるような形で、よりよい世界に向けてリーダーシップを発揮することこそ新大統領の課題である。