CFRインタビュー
イランの核開発を警戒するサウジアラビア
2006年4月号
サウジアラビアはかつてはイスラエルを念頭に、中東の非核化を唱えていたが、いまや東方のイランを念頭に、ペルシャ湾岸の非核化を求めている。「リヤドはテヘラン、そして、アフマディネジャド大統領の行動を非常に心配している」と語るレイチェル・ブロンソン(CFRシニア・フェロー)は、歴史的にみても、アフガニスタンでの聖戦、最終的に9・11へとつながっていった1980年代以降の「サウジの保守化路線」は、革命イランに対抗するためにサウジの社会的な結束を強化するという意図に導かれていたと指摘する。核開発問題だけでなく、「アフガニスタン、イラクでの影響力を拡大したイランが、レバノンだけでなく、パレスチナ(ハマス政権)への影響力を高めつつある」ことをサウジは特に憂慮していると同氏は状況を分析する。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)。