CFRインタビュー
北朝鮮との外交交渉の行方
2007年4月号
「私は北朝鮮の核実験は(外交交渉へと流れを向かわせる)ある種の『触媒』の役目を果たしたと考えている」。実験後の状況が危険な対立状況、武力衝突の危険によって支配されたわけではなく、アメリカ、アジア諸国、そして世界の関係国は比較的冷静な対応をみせた。実際、核実験後には、北朝鮮と各国の対立よりも、むしろ、外交路線が活性化した。核実験から6者協議での北朝鮮との合意へと向かった流れをこう描写するオーバードーファーは、「アメリカとの外交関係の正常化が実現するのなら、北朝鮮は核開発計画を部分的、あるいはすべて解体することにも否定的ではない」としながらも、「行く手には大きな困難が待ち受けている」と指摘し、「どちらが先に行動を起こすか」「どのような手順を踏んで合意を履行していくかをめぐって暗雲が立ち込めだしている」と語った。聞き手は、バーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)。