CFR Interview
民進党政権で中台関係はどう変化するか
2016年2月号
国民党の馬英九政権は中国との協力関係を大きく進化させたが、交渉に関する十分な情報公開をせず、合意を市民による評価と監督に委ねることを怠った。これが間違ったやり方であることを立証したのが「ひまわり学生運動」だった。・・・台湾と大陸を一体化させていくことについて、民進党は今後も慎重な姿勢を崩さないだろうが、少なくとも、蔡英文は、これまでの協調路線を覆すのではなく、維持していくと表明している。・・・台湾と大陸との関係を進展させるかどうか、進展させるとして、それをどのように実現するか。これが次期政権の課題になるだろう。考えるべきは蔡英文が、台湾と中華人民共和国が「一つの中国」であるとする「92年コンセンサス」を受け入れるかどうかだ。・・・アジアでもっともパワフルな国である中国に近く、北東アジアと東南アジアの間に位置する「不沈空母」として、台湾はかなりの軍事戦略上の価値を持っている。しかし、可能性は低いとは言え、中国との統合を、台湾住民がリファレンダムを通じて明確に支持した場合には、アメリカがそれに反対することはないだろう。・・・(聞き手はエレノア・アルバート、オンラインライター・エディター)