CFRブリーフィング
ロシアのエネルギー供給戦略が
ユーラシアを揺るがす
Energy's Impact on EU-Russian Relations
2006年1月号掲載論文
2020年までには、ヨーロッパは、消費する天然ガスの4分の3を輸入するようになり、その大半をロシアからの輸入に依存することになると考えられている。しかし、専門家のなかには、ロシアが自国のエネルギー資源を外交政策のツールとして用いだす危険を指摘し、ヨーロッパがエネルギー資源をロシアに依存するのは危険だと考える者もいる。事実、ヨーロッパは、ロシアからの資源の安定供給が脅かされることを恐れて、プーチン政権の国内、近隣地域での強権的手法にもしだいに目くじらを立てなくなってきている。すでにエネルギー資源を盾とするロシアの地政戦略の危険な先例が作り出されつつあるとみる専門家もいる。
- レーガンの懸念とヨーロッパの困惑
- ヨーロッパで再燃する原子力エネルギー論争
- メルケルとプーチン
- 悪化するロシアと近隣国の関係
- ワシントンの利点
- ロシア資源に依存することの危うさ
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