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ヘッジファンド悪玉説は間違っている

セバスチャン・マラビー ワシントン・ポスト紙コラムニスト

Hands Off Hedge Funds

Sebastian Mallaby
ワシントン・ポスト紙のコラムニスト。『世界の銀行家――失敗した国家、金融危機、国家の富と貧困の物語』の著者。米外交問題評議会(CFR)で経済地理学研究センターのディレクター、国際経済担当のシニア・フェローも務める。

2007年3月号掲載論文

ある企業や通貨の価格が本来の価値を示していないことを見抜き、さまざまな金融資産の価格の間に論理的には説明できない矛盾があることを突き止める能力を持っているヘッジファンドのアナリストだけが成功を収める。そのような大成功を収めるアナリストは、彼らだけではなく、投資家にも莫大な利益をもたらす。割安となっている資産を買い、割高となっている資産を売ることによって、市場価格の歪みが消失するまで彼らは市場価格を変動させ続ける。こうして最終的には世界の資本の効率的な分配が実現されることになる。ヘッジファンドが生み出すリスクとその活動がリスクを減少させることをバランスよくとらえる必要があるし、ヘッジファンドを金融システムに対する危険な火種とみなすのではなく、金融システムが火に包まれないように配慮する消防士の役割を果たしていると考えるほうが実態に近い。

  • ヘッジファンドは悪玉なのか
  • ヘッジファンドの神話と真実
  • ヘッジファンドのリスク管理機能
  • ヘッジファンドはシステミック・リスクを誘発するか
  • 不確実性の時代

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