鎖につながれたグローバル化
―― サプライチェーン、ネットワークと経済制裁
Chained to Globalization Why It’s Too Late to Decouple
2020年2月号掲載論文
デジタルネットワーク、金融フロー、サプライチェーンが世界中に拡大し、アメリカを中心とする各国は、これを、他国を捕獲する蜘蛛の巣とみなすようになった。米国家安全保障局はあらゆる種類のコミュニケーションを傍受し、米財務省は国際金融ネットワークを利用して、無法な国家と金融機関に制裁を課している。一方、ファーウェイが5Gをグローバルレベルで支配すれば、北京もファーウェイをゲートウェイにして世界の通信に侵入し、これまでアメリカが中国に対して試みてきたことを、アメリカに対して実施できるようになる。日本も重要な産業用化学製品の流通を制限することで、韓国のエレクトロニクス産業を狙い撃ちにした。鎖につながれたグローバル化の現実を受け入れ、理解することが、これらのリスクを抑えるために必要不可欠な最初のステップになる。
- 鎖につながれたグローバル化
- 相互依存の兵器化
- 経済切り離し策の本当の理由
- 経済と安全保障を同じ枠組みで捉えよ
- 緊張緩和に向けて
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