オランダという世界最悪のタックスヘイブン
―― いかに改革し、解体するか
How the Netherlands Built One of the World’s Worst Tax Havens And How to Shut It Down
2019年12月号掲載論文
オランダの租税回避スキームを利用しているのは、非合法の収益を隠そうとしている信用度の低い一握りの企業だけではない。本国での税負担を軽減しようと、オランダの枠組みを利用している企業にはグーグルやIBMも含まれる。もっとも、オランダに流れ込んだ資金は、時をおかずに他のタックスヘイブンへ移される。結局、タックスヘイブンであることから利益を引き出しているオランダ人は、直接・間接にこの産業に雇用されている会計士、弁護士、コンサルタントなど、約1万人程度で、オランダ経済全般への恩恵は非常に少ない。どうみても、改革そして制度の解体が必要だ。
- タックスヘイブン中継地
- 租税条約の意図と抜け穴
- 改革に向けて
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