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異質な他者に如何に接するか
―― 近くと遠くをともに重視する

クワメ・アンソニー・アッピア ニューヨーク大学教授(哲学・法律)

The Importance of Elsewhere
In Defense of Cosmopolitanism

Kwame Anthony Appiah ニューヨーク大学教授(哲学・法律)でThe Lies That Bind: Rethinking Identityの著者。

2019年5月号掲載論文

「今日、権力ポストにある人の多くは、近くで暮らす人々、・・・道を行く人よりも国際エリートたちとより多くを共有している。だが、自分が世界市民であると認識すれば、いかなる国の市民でもなくなる」。このテリーザ・メイ英首相の発言は間違っている。「われわれの社会を機能させている絆と責務」は、グローバルレベルでも、ローカルレベルでも存在する。外国人との交流は、相手がわれわれと違うだけに、新しい可能性をもたらしてくれるし、われわれも彼らに新たな機会を与えることになる。グローバル市民というメタファーを理解するには、「見知らぬ人への懸念と好奇心」をともにもつことが重要だ。それは何かを共有することだ。与えるものを何ももっていなければ、何かを他者と共有することもできない。

  • 世界市民とポピュリスト
  • 多様なアイデンティティ
  • 愛国主義のコスモポリタン
  • 好ましいやり方
  • グローバルなアイデンティティ政治

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