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変化する中国人の対米イメージ
―― 米中関係の好転が期待できぬ理由

チェン・リー ブルッキングス研究所シニアフェロー

How China’s Middle Class Views the Trade War
Although It Has Faulted Xi, It May Soon Blame Trump

Cheng Li ブルッキングス研究所シニアフェロー。同ジョン・L・ソーントン中国センター ディレクター。『習近平時代の中国の政治:集団指導体制の再評価』の著者。

2018年11月号掲載論文

中国経済の健全性と政治の軌道を左右する重大な社会集団である中間層の不安と不満が高まっている。株式市場も人民元も下落し、不動産バブルの崩壊リスクの地理的広がりが拡大している。経済成長率の鈍化に加えて、政治腐敗、環境悪化、政治および思想領域での統制強化などを前に、中間層は政府批判を強めている。しかし、ワシントンの対中強硬策がこの流れを変えるかもしれない。米大統領就任1年目にはトランプに好意的だった中国メディアも、いまや貿易摩擦の責任の大部分を「クレージーで強欲な」米大統領のせいだと批判し、アメリカを「丘の上の輝ける町」として捉える中国人は少なくなっている。北京の指導者と中間層の複雑な関係を的確に理解しない限り、アメリカの政策立案者と専門家は対中貿易強硬策の効果を正確に評価できないだろう。

  • 貿易戦争と中間層の立場
  • 中間層の高まる不安
  • 中間層とは
  • 変化する批判の矛先

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