Jussi Puikkonen / Flickr

ゲノム編集の進化とリスク
―― ジェニファー・ダウドナとの対話

ジェニファー・ダウドナ カリフォルニア大学バークレー校教授

The Ultimate Life Hacker: A Conversation with Jennifer Doudna

Jennifer Doudna
生物学者(分子生物学、細胞生物学)で、カリフォルニア大学バークレー校教授。エマニュエル・シャルパンティエと共にゲノム編集技術クリスパーを開発した。

2018年7月号掲載論文

ジェニファー・ダウドナは12歳のときに、DNAの分子構造を発見した一人として知られるジェームズ・ワトソンの『二重らせん』を読み、科学、特に遺伝子工学のとりこになった。40年後の現在、彼女はカリフォルニア大学バークレー校の分子生物学教授で、ハワード・ヒューズ医学研究所の研究責任者、ローレンス・バークレー国立研究所の研究員も兼務している。非常にパワフルな新たなゲノム編集技術CRISPR(クリスパー)を発見した1人であるダウドナは、2017年に上梓した回顧録A Crack in Creation(サミュエル・スターンバーグとの共著)で、遺伝子研究の分野で進行している革命的な変化について語っている。インタビューではクリスパーのことを「疾患を引き起こす遺伝子上の変異を修正し、生物種に有益な形質(特性)を新たに与えることができれば、どうだろうか。それを可能にするツールを手にした」とコメントしている。ゲノム編集は、遺伝子組み換えに必要とされる膨大な手間、時間、コストを一気に短縮し、その限界を取り払う技術とみなされている。(聞き手は、フォーリン・アフェアーズ誌編集主幹、ギデオン・ローズ)。

  • 人間の歴史を変えるテクノロジー
  • どのように応用すべきか
  • いかに規制するか

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