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北朝鮮に対する包括的強制策を
―― 外交で脅威を粉砕するには

ビクター・チャ 元米国家安全保障会議アジア部長
カトリン・フレーザー・カッツ 元米国家安全保障会議 ディレクター(日韓担当)

The Right Way to Coerce North Korea: Ending the Threat without Going to War

Victor Cha ジョージタウン大学教授で戦略国際関係研究所(CSIS)のシニアアドバイザー。ジョージ・W・ブッシュ政権の米国家安全保障会議アジア部長を経て現職。 Katrin Fraser Katz CSISのフェロー。国家安全保障会議スタッフ(2007―2008)を経て現職。

2018年5月号掲載論文

米朝サミットへの流れは劇的だが、結局は長期的なゲームへと姿を変えるだけかもしれない。平壌がオファーしている核・ミサイル実験の凍結は、(アメリカを)交渉に応じさせるための誘因に過ぎない。交渉が終わった翌日から実験を再開できるし、核プログラムを水面下で進めることもできる。しかも、核保有国としての認知を取り付け、韓国から米軍を締め出し、韓国へのアメリカの軍事コミットメントを形骸化させるという長期的な目的を平壌が見直したと信じる理由もない。ワシントンは今後も平壌に最大限の圧力をかけ、北朝鮮との交渉をより広範な地域戦略に紐付けなければならない。軍事オプションを回避しつつ、むしろ、日韓という同盟諸国との緊密な協調を通じて、地域的抑止体制と拡散防止策のための新たな試みを開始すべきだ。

  • 交渉が決裂すれば
  • 米朝サミットへ
  • 関係国の思惑
  • 包括的強制戦略
  • サミットで何を求めるか
  • 限定攻撃論の悪夢
  • 最善の結果を引き出すには

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