中国の不公正貿易慣行にどう対処する
―― 関税ではなく、国際ルールの確立と国内投資を
A Better Way to Challenge China on Trade: Trump’s Harmful Tariffs Aren’t the Answer
2018年5月号掲載論文
中国の重商主義に対抗していくことを望むトランプの立場は、アメリカの政治家の間では広く共有されているし、民間部門でも同じ立場をとる人々が増えている。しかし、(相手を問わない、普遍的な)関税引き上げ策で、ワシントンが自国を孤立させ、同盟諸国を不当に扱い、中国の責任を問う集団的な取り組みを損なうことに合理性はない。トランプ政権がこれまでにとった措置の大半は、甘めにみても逆効果だ。むしろ、今後もアジア太平洋を中心とする世界の開放的な貿易・投資環境から恩恵を引き出したければ、ルールに即して行動するように中国に求めるべきだ。そのためには、21世紀に即した新たな貿易・投資ルールをまとめ、前向きなビジョンで国際社会をリードしていく必要がある。
- トランプの功罪
- 関税引き上げ策の余波
- TPPと貿易ルール
- 自助努力
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