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CFRインタビュー
コソボの独立宣言は紛争を誘発しかねない

リチャード・C・ホルブルック 元米国連大使

Kosovo Independence Declaration Could Spark Crisis

Richard C. Holbrooke クリントン政権の国連大使で、現在はペルセウスLLCの副会長。国務次官補時代の1995年にボスニア紛争を終結させたデイトン合意をとりまとめたことで知られる。

2007年12月号掲載論文

コソボ自治政府は2008年早々にもセルビアからの独立を宣言し、これによって一気に情勢が流動化するとみる専門家は多い。ボスニア紛争を終結させたデイトン合意をとりまとめた人物として知られるリチャード・ホルブルックは、コソボが独立を宣言しても、「コソボ内のセルビア人地区は、独立したコソボの一部にはならないと宣言するだろうし、その結果、もう一つの分離独立メカニズムが生まれることになる」と警告する。さらに、これまで抑圧されてきたアルバニア人がコソボ内のセルビア人に報復策をとれば、セルビアがコソボに軍隊を派遣する危険もある。「1992年にボスニアが独立を宣言した際も、ボスニア内のセルビア人地域は独立を受け入れることを拒絶し、これによって、非常に凄惨なボスニア紛争が起き、多くの命が奪われた。これと同じことが、今回、コソボの独立をめぐって繰り返される危険がある」と指摘するホルブルックは、こうした事態を回避するには、現在コソボに展開している国際治安部隊(KFOR)を増強して、駐留を継続させる必要があると強調した。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)。

  • コソボが独立を宣言すれば……
  • コソボの国際治安部隊の増派を
  • コソボ問題をめぐるロシア・ファクター

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