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変化するアメリカのイラク政策
 ――シーア派政権の支持からアラブ・スンニ派との連帯へ

リチャード・N・ハース 米外交問題評議会会長

Petraeus, Crocker Blunt Congressional Criticism on Iraq

Richard N. Haass ジョージ・H・W・ブッシュ大統領の特別顧問、国家安全保障会議(NSC)の近東・南アジア政策担当シニア・ディレクターを務める。その後、ブルッキングス研究所副所長を経て、米国務省政策企画部長。パウエル国務長官の首席顧問として外交政策に対する広範な助言を行った。2003年7月より米外交問題評議会(CFR)会長。

2007年10月号掲載論文

アメリカのイラク政策はすでにシフトしている。ある程度うまくいっているクルド人地域の成功を固め、イラク南部を統御しようとしているシーア派の武装勢力やイラン人の活動にはある程度目をつぶり、イラクの中央政府ではなく、スンニ派をもり立てる路線へとシフトしている。対イラク政策の変更をこう指摘するリチャード・ハース米外交問題評議会(CFR)会長は、この路線は対イラン政策にもうまくフィットすると言う。イラクのスンニ派をもり立てる路線をとれば、イラクのスンニ派だけでなく、サウジアラビアやエジプトとの連帯を組むことができ、イラクで活動するイラン人やその傀儡勢力を締め出しやすい環境がつくれる。同氏は、ワシントンは、「イラクにおいて地域全体を視野に入れた戦略をとり始めている」とコメントした。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.org のコンサルティング・エディター)。

  • 米軍の駐留は続く
  • イラク政策の転換
  • イラクは米大統領選挙の争点にはならない
  • イラクへの米軍駐留は当面継続される

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