CFRブリーフィング
増大する資金の流れと世界の金融センターの再編
The Shifting Capital of Capital
2007年7月号掲載論文
いまや、国境を超えた資金の流れは一日あたり2兆ドル規模に達し、その90%程度は、財やサービスの貿易とは関係のない、金融セクターで取引されている。かつての貿易の流れ同様に、こうした巨大資金の流れを司る金融都市の存在はその国の経済的繁栄だけでなく、政治的な影響力を強化し始めており、多くの国がこの点に気づきだしている。こうして金融センター再編の流れが起きている。金融センターの覇者としてのニューヨークの地位は、いまやロンドンに脅かされつつあるし、世界各地で新たな金融センターがプレゼンスを築きつつある。こうした変化は、長期的にはグローバルな経済および地政学的な構図を変化させる可能性を秘めているとみる専門家もいる。
- 金融センターの影響力と価値
- ニューヨークとロンドン
- ニューヨークの黄昏?
- ニューヨーク、ロンドンを脅かす金融センターは出現するか
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