CFRインタビュー
トルコでのイスラム政党の躍進は何を意味するか
Turkish Elections Positive for Democracy
2007年7月号掲載論文
これまでトルコで近代主義、世俗主義の擁護者としての役割を果たしてきた軍隊、そして世俗主義の敵とみなされてきたイスラム政党の位置づけが、いまや大きく変化しつつあるようだ。「2002~03年にトルコの政府与党となった公正発展党(AKP)は、他のいかなるトルコの政党よりも、トルコの民主主義に貢献してきた。AKP政権下での民主制度への移行は、イスラム教徒が多数派の国でも民主主義が実践可能であること、イスラム政党が民主的な政党になり得ることを示している」。AKPの民主的体質をこう評価する中東問題の専門家スティーブン・クックは、今回のAKPの総選挙での躍進を、トルコ経済が好調であることと、アブドラ・ギュル外相を大統領候補として出馬させようとしたAKPの試みを、軍と世俗派政党が結託して阻止したことに対する民衆の反発がその背景にあるとみる。軍は「ギュルのような(イスラムの)バックグランドを持つ人物、その妻がヒジャブをかぶっているような人物がトルコの大統領宮殿の主になることは認められない」と明言しており、AKPが再度ギュルを大統領候補に立て、彼が選挙で勝利を収める可能性が高い情勢になれば、軍と政府が衝突することになる可能性もあると今後を展望した。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)。
- イスラム政党AKPの実態に目を向けよ
- 軍とイスラム政権はなぜ対立しているのか
この論文はSubscribers’ Onlyです。
フォーリン・アフェアーズリポート定期購読会員の方のみご覧いただけます。
会員の方は上記からログインしてください。 まだ会員でない方および購読期間が切れて3ヶ月以上経った方はこちらから購読をお申込みください。会員の方で購読期間が切れている方はこちらからご更新をお願いいたします。
なお、Subscribers' Onlyの論文は、クレジットカード決済後にご覧いただけます。リアルタイムでパスワードが発行されますので、論文データベースを直ちに閲覧いただけます。また、同一のアカウントで同時に複数の端末で閲覧することはできません。別の端末からログインがあった場合は、先にログインしていた端末では自動的にログアウトされます。
(C) Copyright 2007 by the Council on Foreign Relations, Inc., and Foreign Affairs, Japan