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CFRインタビュー
トルコでのイスラム政党の躍進は何を意味するか

スティーブン・A・クック 米外交問題評議会フェロー

Turkish Elections Positive for Democracy

Steven A. Cook   ブルッキングス研究所研究員を経て、米外交問題評議会(CFR)の中東担当フェローに。ペンシルバニア大学の講師も兼務している。専門はアラブ政治、中東の政治改革、トルコ政治など。

2007年7月号掲載論文

これまでトルコで近代主義、世俗主義の擁護者としての役割を果たしてきた軍隊、そして世俗主義の敵とみなされてきたイスラム政党の位置づけが、いまや大きく変化しつつあるようだ。「2002~03年にトルコの政府与党となった公正発展党(AKP)は、他のいかなるトルコの政党よりも、トルコの民主主義に貢献してきた。AKP政権下での民主制度への移行は、イスラム教徒が多数派の国でも民主主義が実践可能であること、イスラム政党が民主的な政党になり得ることを示している」。AKPの民主的体質をこう評価する中東問題の専門家スティーブン・クックは、今回のAKPの総選挙での躍進を、トルコ経済が好調であることと、アブドラ・ギュル外相を大統領候補として出馬させようとしたAKPの試みを、軍と世俗派政党が結託して阻止したことに対する民衆の反発がその背景にあるとみる。軍は「ギュルのような(イスラムの)バックグランドを持つ人物、その妻がヒジャブをかぶっているような人物がトルコの大統領宮殿の主になることは認められない」と明言しており、AKPが再度ギュルを大統領候補に立て、彼が選挙で勝利を収める可能性が高い情勢になれば、軍と政府が衝突することになる可能性もあると今後を展望した。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)。

  • イスラム政党AKPの実態に目を向けよ
  • 軍とイスラム政権はなぜ対立しているのか

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