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CFRインタビュー
パレスチナの分裂は当面続く

ネーサン・ブラウン カーネギー国際平和財団シニア・アソシエート

They Can't Negotiate "on Behalf of the Palestinians"

Nathan Brown   ジョージ・ワシントン大学の政治学教授で、カーネギー国際平和財団のシニア・アソシエート。エジプト、パレスチナ政治、中東の民主化など、アラブ政治を専門としている。近著に"Resuming Arab Palestine" がある。

2007年7月号掲載論文

ガザ地区のハマスはいまも政権を担っていると主張し、一方西岸のアッバス議長も「ハマスがクーデターを起こした」ため、「ハマスの閣僚は解任した」と主張し、すでに新政権を立ち上げている。自治政府の議長は首相や閣僚を解任する権限は持っているが、新たな人物を閣僚に任命する権限はない。「つまり、政治的ではなく、法的観点からみれば、統治組織としてのハマスのプレゼンスの方が強く、アッバスの主張の根拠は弱いということになる」。パレスチナの現状をこう分析するアラブ政治の専門家、ネーサン・ブラウンは、双方とも、自らの政府こそ「パレスチナのすべてを代弁する正統政府である」と主張しており、世論の支持をめぐって、ハマスとファタハは競い合っている状態にある、と状況を分析する。短期的には、「一方が他方を制圧する可能性はほとんどないし、両勢力を和解させようとする試みが、成功するとも思えない。だが、時間が経てば、ファタハは、必然的にサウジがまとめた統一政権樹立のためのメッカ合意へと再び目を向けざるを得なくなる」と同氏は今後を見通した。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)。

  • ハマスとファタハの対立の現状は
  • ファタハとイスラエルの合意は成立するか

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