CFRディベート
パキスタンは国境地帯の
安定確保に手を尽くしているのか
Is Pakistan Doing All It Should to Secure Its Afghan Border?
2007年5月号掲載論文
アフガニスタンが混迷から抜け出せずにいる理由は何か。アフガニスタンと国境を接するパキスタンの国境地帯(部族地域)にタリバーンやアルカイダが聖域を持つことをパキスタンが事実上認めているからなのか、それとも、アフガン政府が統治体制を確立できていないことが、この国が無法地帯と化している根本の原因なのか。専門家の間でも意見は分かれている。アフガンに展開する北大西洋条約機構(NATO)軍がいくらアフガン国内でタリバーンやアルカイダをたたいても、武装勢力はパキスタン国内に一時的に撤退し、態勢を整えて、再度国境線を越えて攻撃してくることが問題だとみる専門家もいれば、アフガン政府が事実上軍閥たちに支配されていることを問題視する専門家もいる。「アフガンを失わないため」には何が必要か、タリバーンが攻勢を強めるなか、国際社会は大きな決断を迫られている。
- パキスタンはタリバーンを支援している
- アフガンの軍閥支配が問題だ
- パキスタン政府はタリバーンと取引している
- パキスタンの不作為だけでは問題を説明できない
- パキスタンは国境地帯の権限を過激派に委ねている
- 部族地域の統治を確立するには
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