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新しい中東
――アメリカの時代の終わりとイランの台頭

リチャード・N・ハース 米外交問題評議会(CFR)会長

Richard N. Haass 米国防総省、国務省勤務を経て、ブルッキングス研究所副会長。ジョージ・W・ブッシュ政権の国務省政策企画局長を経て、2003年7月から米外交問題評議会会長。ブッシュ政権内ではアフガニスタン特使、コリン・パウエル前国務長官の外交顧問も務めた。

2006年11月号掲載論文

第1次湾岸戦争が中東におけるアメリカの時代を開いたのに対して、ワシントンが自ら戦争の道を選択した第2次湾岸戦争は、中東におけるアメリカの時代を唐突に終わりへと向かわせた。次なる中東秩序では、外部勢力の影響力は穏当なレベルにとどまり、現地の勢力、つまりイランが大きな力を持つことになる。イラクに対してだけでなく、ハマスとヒズボラに対しても大きな影響力を持つイランは、自らのイメージ通りに中東をつくり替えようとする野心と、その目的を実現するだけの力を持っている。「平和で繁栄し、民主的なヨーロッパのような地域へと中東を生まれ変わらせる」というビジョンが実現されることはもうあり得ない。より可能性が高いのは、アメリカと世界、そして自分の地域を大いに苦しめるような「新しい中東」が誕生することだ。

  • ナポレオンの遠征からイラン・イラク戦争まで
  • 今後の中東秩序
  • 避けるべき間違いとは
  • 生かすべき機会とは

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