Buffaloboy / Shutterstock.com

人工知能の恩恵とリスク
―― 誰も勝者になれない世界を回避するには

ポール・シャーリ 新アメリカ安全保障センター シニアフェロー(技術と国家安全保障プログラム)

Killer Apps
The Real Dangers of an AI Arms Race

Paul Scharre 新アメリカ安全保障センター・技術と国家安全保障プログラム責任者兼シニアフェロー。『無人の軍隊――自律兵器と戦争の未来』の著者。

2019年6月号掲載論文

19世紀の産業革命は世界に大きな経済成長だけでなく、戦車、機関銃、毒ガス兵器をもたらした。人工知能(AI)はこれらに匹敵する変化を誘発することになる。AIは医療から交通に至るまでのあらゆる分野で大きな恩恵とともに大きなリスクも生み出す。最大のリスクは、AI軍事システムを最初に開発した国が、ライバル国に対して圧倒的な優位を手に入れられるために、いい加減なテストだけで、システムを一刻も早く導入せざるを得ないと考えるかもしれないことだ。こうして非常に深刻な問題が作りだされる。AIシステムの導入を競い合うのではなく、その安全性の検証と研究に多国間で投資すべきだ。そうしない限り、「誰も勝者になれない世界」が創り出されることになる。

  • 焦りと無謀な実装
  • 人工知能と機械学習
  • 人工知能を悪用すれば
  • AIの軍事利用
  • 軍拡レースの落とし穴
  • 安全性を第1に

この論文はSubscribers’ Onlyです。


フォーリン・アフェアーズリポート定期購読会員の方のみご覧いただけます。
会員の方は上記からログインしてください。 まだ会員でない方および購読期間が切れて3ヶ月以上経った方はこちらから購読をお申込みください。会員の方で購読期間が切れている方はこちらからご更新をお願いいたします。

なお、Subscribers' Onlyの論文は、クレジットカード決済後にご覧いただけます。リアルタイムでパスワードが発行されますので、論文データベースを直ちに閲覧いただけます。また、同一のアカウントで同時に複数の端末で閲覧することはできません。別の端末からログインがあった場合は、先にログインしていた端末では自動的にログアウトされます。

(C) Copyright 2019 by the Council on Foreign Relations, Inc., and Foreign Affairs, Japan

Page Top