2023年2月24日(金)発売
ウクライナ戦争が米主導のポスト冷戦秩序に止めを刺したと考える専門家は多く、事実、国連安保理は冷戦期以上の機能不全状況に陥っている。このために、中ロとの衝突をうまく管理しつつ、新しい国際システムの構築を模索する動きがすでに出始めている。そのためにも、中ロと欧米の対立に派生するリスクと相手の意図を知る必要がある。この欧米対中ロという構図のなかで、ウクライナ、アメリカ、欧州連合だけでなく、ドイツ、日本、インド、そしてサウジも、地域環境と国際環境を見据えて次の時代に向けて動き始めている。
第一章 崩壊した秩序と新システムの模索
・帝国の衰退と歴史の教訓
―― 米中ロの衰退と混乱に備えよ
ロバート・カプラン
・危険な10年をいかに乗り切るか
―― 地政学、グローバルな課題、アメリカの弱体化
リチャード・ハース
・歴史の始まり
―― 壊滅的リスクの時代を生き抜くには
ウィリアム・マッカスキル
・問題を解決できる新国際システムを
―― 新システムの目的をどこに定めるか
フィリップ・ゼリコー
第二章 ロシアと中国、北朝鮮を考える
・習近平の世界
―― イデオローグは何を考えているか
ケビン・ラッド
・ロシアの衰退という危険
―― 脅威がなくならない理由
アンドレア・ケンドール・テイラー、マイケル・カフマン
・強大化した北朝鮮の核の脅威
―― 平壌の核ドクトリンと韓国、東アジア
スー・ミ・テリー
第三章 動き出した世界
・対中露二正面作戦に備えよ
―― 新しい世界戦争の本質
トーマス・G・マンケン
・米中にとっての台湾の軍事的価値
―― 台湾とフィリピン海そして同盟諸国
ブレンダン・L・グリーン、ケイトリン・タルマッジ
・防衛力強化に踏み込んだ日本
―― 高まる脅威と日本の新安全保障戦略
ジェニファー・リンド
・日独の自主路線と対米協調のバランス
―― ポストアメリカの協調モデル
マーク・レナード
・ウクライナ戦争とインドの選択
―― ロシアと欧米、どちらを選ぶのか
リサ・カーティス
・サウジの新しい世界ビジョン
―― 対米パートナーシップの終わり
カレン・ヤング
・ウクライナとEU
―― ヨーロッパへの第一歩
マティアス・マタイス
※ 定期購読会員の方には10%の割引を行っております。注文前に弊社HPにてログインを行っていただきますとご購読者様専用の購入ページが表示されます。
※ 新規購読キャンペーンページをご覧ください。