
2025.4.8 Tue
変化した世界に備えよ
―― 勢力圏、核拡散、領土拡大主義
パワーポリティクスの復活をけん引する米中ロが、いずれも「わが国を再び偉大な国に」というストーリーを掲げる指導者に率いられているのは偶然ではないだろう。かつての偉大さを取り戻すには、中国にとっては、台湾だけでは十分ではなく、ロシアにとっても、ウクライナだけでは、プーチンのビジョンを満たすことはできない。(トフト)
異常気象による壊滅的な災害に直面しているアメリカは、グリーンランドやカナダの一部を含む北方の国への領土的野心から具体的な行動をみせるかもしれない。気候変動による深刻な脅威に直面する中国も、資源、生活可能な土地、地政学的優位を確保しようと、東南アジアへ侵入し、ロシア東部や北朝鮮の領土さえ奪いとるかもしれない。(アルバータス)
ワシントンが安全保障コミットメントを果たすとは信用しなかったフランスのドゴール大統領は正しかった。拡大抑止(核の傘)はまやかしであり、それを信じた人々はお人好しのカモだった。なぜフランスに倣って、核戦力を獲得して、国の安全を確保しないのかと多くの国がいまや考えているはずだ。(ローズ)