
Lumiereist / Shutterstock.com
2025.2.11 Tue
中国の社会不満と経済
―― 停滞する経済と高まる社会不満
ある研究によると、2004―17年に世界で報告された大量刺殺事件の45%が中国に集中している。政府関係者は、こうした「社会への報復」攻撃を「孤立した事件だ」と説明している。だが、事件の背景には経済の停滞、格差、社会的流動性の欠落や社会的疎外などが引き起こす中国社会の亀裂があるし、根底には、社会不満を増幅させる政府の抑圧が存在する。(サン)
いまや「ピーク・チャイナ」という言葉さえ使われている。長期停滞に入った中国でも、人々は、反体制派の主張に現実の説明を依存するようになるかもしれない。いまや、北京は体制の安定を追求するあまり、技術的な進歩や民衆の支持さえも犠牲にし始めている。(ジョンソン)
中国経済の停滞を説明する最大の要因は、巨大な過剰生産能力が構造的に作り出されていることだ。北京の産業政策は長年にわたって、生産設備への過剰投資を促し、その過程で中国の都市(地方政府)や企業は膨大な債務を抱え込んできた。(リュー)