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2023.9.27 Wed
欧米はウクライナを見捨てるのか
―― トランプという巨大な変数
アメリカではウクライナ支援が政治論争の対象とされ、「外国のパートナーや同盟国への支援にどれだけ配慮し、そのためにどの程度支出すべきか」という歴史的論争の最新のテーマに据えられている。もちろん、トランプが大統領に再選されれば、ウクライナにとっては壊滅的な事態になるだろう。(フィックス、キマージ)
ロシアや中国の政府高官は、トランプの再選を望んでいる。ロシアにとっては、トランプの再登板は、ウクライナへの欧米の支援が低下することを意味し、中国にとっては、北京を懸念する日本や韓国といった国々とアメリカの同盟関係に綻びが生じることを意味するからだ。(ドレズナー)
欧米の市民は、これまで「同情疲れ」することなく、ウクライナがロシアの侵略を撃退するのを支援してきたが、このコミットメントは永遠に続くものではないだろう。ウクライナに近い中東欧においてさえ、戦争への資金援助への社会的支持はやや低下している。(ヤンコヴィッチ、サザン)
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欧米はウクライナを見捨てるのか?
―― キーウは欧米の心変わりに備えよ2023年10月号 リアナ・フィックス 米外交問題評議会 フェロー(ヨーロッパ担当) マイケル・キマージ 米カトリック大学 歴史学部 教授
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トランプ2・0の時代
―― 同盟国に恐怖を、ライバルに希望を2023年10月号 ダニエル・W・ドレズナー タフツ大学 フレッチャー法律外交大学院教授(国際政治学)
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欧米の戦争疲れとロシアの偽情報
―― ウクライナ支援を維持するには2023年6月号 ニーナ・ヤンコヴィッチ 情報レジリエンス・センター アメリカ担当副社長 トム・サザン 情報レジリエンス・センター 特別プロジェクト ディレクター