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2023.8.15 Tue

追い込まれた中国経済
―― もはや低成長を受け入れるしかない

中国が消費(内需)主導型の成長へシフトできるとは考えにくい。投資を急速に減らして成長率の大幅な低下を受け入れるか、問題を先送りし、債務の急増によって路線維持が困難になるまで、現在の投資主導型路線を続けるしかないだろう。だが最終的には、経済成長は急激に減速し、その減速の仕方は、中国、中国共産党、そして世界経済に深刻な影響を与えることになるはずだ。(ペティス)

過去20年間、中国経済の成長は内需ではなく、輸出または定期的な投資拡大によって支えられてきた。だが不動産デベロッパーもいまや債務問題に苦しんでいる。しかも、地方政府の歳入は、デベロッパーへの土地売却に大きく依存してきたために、現在の不動産不況で大きく圧迫されている。地方政府が誘導する投資ではなく、個人消費に牽引された、より健全な経済を築くには、政府の財政措置を拡大しなければならない。(セッツァー)

企業投資、家計や政府の支出、貿易黒字からみても、中国の国内総生産(GDP)がこれまでのような成長を持続できるとは考えにくい。現実には、2022年に2%の成長を維持することさえ難しく、正確に計測すれば、2022年はゼロ成長、あるいは景気後退に陥る危険もある。(ローゼン)

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