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2023.7.15 Sat

プーチン時代の終わりの始まり?
―― 戦争とモスクワの権力抗争

多くのロシアの兵士は「自分たちが何のために戦い、命をかけているのか、いまもわかっていない。プリゴジンは、そんな兵士たちの代弁者として語るようになった。政府のプロパガンダに真っ向から反論することで、前線の悲惨な状況と「国防軍にロシア軍の栄光についての話を聞かされ、現実を知らないプーチンとの距離感を際立たせた。(フィックス、キメージ)

(今回の事件が)ロシア上層部の注意を戦争からそらすことは避けられないだろう。この反乱がどのように決着するにせよ、モスクワは今後同様の脅威が出現しないように、より多くの資源を投入しなければならなくなるはずだ。危機感を高めたモスクワが国内治安強化のために要員と資源を振り分けられるように、キーウはロシア国内の標的への攻撃(陽動作戦)を試みるかもしれない。(グラハム)

内外の脅威という視点で状況を捉えるプーチンにとって、軍の相対的な力の増大は、戦場でのパフォーマンス以上に気になるところだ。要するに、プーチンにとって、ワグネルは、長く自分の支配を脅かす潜在的な脅威とみなしてきたロシア軍を抑制するための重要な手段でもある。(ソルダトフ、ボローガン)

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