2023.6.8 Thu
<6月号プレビュー>
多極世界という神話、ウクライナ戦争とグローバルサウス、欧米の戦争疲れと偽情報
多極構造を成立させるには、ほぼパワー面で互角の大国が、少なくとも、もう一つ存在しなければならない。だが、フランス、ドイツ、インド、日本、ロシア、イギリスなど、3位に入る可能性のある国は、いずれも米中と互角のパワーをもつ国とは言えない。(ブルックス、ウォルフォース)
インド、インドネシア、ブラジルからトルコ、ナイジェリア、南アフリカにいたるまで、世界の途上国の多くは、ウクライナ戦争を含めて、主要国との厄介ごとに巻き込まれるのを避け、将来への保険、リスクヘッジ策をとるようになった。(スペクター)
欧米市民は、何とか「同情疲れ」することなく、ウクライナがロシアの侵略を撃退するのを支援してきた。しかし、このコミットメントは永遠に続くものではないだろう。(ヤンコヴィッチ、サザン)
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多極世界という神話
―― 多極構造でも二極構造でもない世界2023年6月号 スティーブン・G・ブルックス ダートマスカレッジ教授(政治学) ウィリアム・C・ウォルフォース ダートマスカレッジ教授(政治学)
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ウクライナ戦争とグローバルサウス
―― 多極世界における途上国の立場2023年6月号 マティアス・スペクター ジェトゥリオ・ヴァルガス財団 教授(国際関係論)
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欧米の戦争疲れとロシアの偽情報
―― ウクライナ支援を維持するには2023年6月号 ニーナ・ヤンコヴィッチ 情報レジリエンス・センター アメリカ担当副社長 トム・サザン 情報レジリエンス・センター 特別プロジェクト ディレクター