Focal Points

Salma Bashir Motiwala / Shutterstock.com

2023.6.3 Sat

中国とウクライナ戦争
―― 対ロシア支援の論理と結末

ウクライナ戦争の傍観者として振る舞うことで、これまで中国は恩恵を確保してきたが、今後はそうはいかないだろう。ロシアの敗北は中国の利益にならないからだ。ロシアが敗北すれば、アメリカは中国とのライバル競争にエネルギーと資源を集中できる環境を手にする。(フィクス、キマージ)

「経済制裁で威嚇してもロシアのウクライナ侵攻を抑止できなかったアメリカは、いまや紛争の終結から長期化へと目標を見直している」と北京では考えられている。バイデン自身、「この先長い戦いに備えなければならない」と発言している。オースチン米国防長官が「ウクライナに侵攻できない程度にロシアが弱体化することを望んでいる」と発言したことも、アメリカはロシアの弱体化を優先しているという中国側の確信を高めている。(閻)

(かつての共産主義ブロックとは違って)現在の中ロは政治体制も経済制度も大きく違っており、一枚岩とはみなせない。豊かなエネルギーや鉱物資源がどれほど魅力的でも、近隣諸国との永遠の争いに明け暮れるモスクワの弱体政権との連帯が、中国の利益になるとは思えない。(ウェスタッド)

論文データベース

カスタマーサービス

平日10:00〜17:00

  • FAX03-5815-7153
  • general@foreignaffairsj.co.jp

Page Top