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2023.5.20 Sat
<6月号プレビュー>
ウクライナ戦争とグローバルサウス
――大国間競争とインドの立場
他の国家と同様に、自国の利益に即して行動するインドにとって、ロシアとのパートナーシップを断ち切れば、国益を損なうことになる。当然、ロシアを孤立させることを求める欧米の求めには応じない。インドはすべての国々と協調する権利をもっている。(ラオ)
インド、インドネシア、ブラジルからトルコ、ナイジェリア、南アフリカにいたるまで、世界の途上国の多くは、ウクライナ戦争を含めて、主要国との厄介ごとに巻き込まれるのを避け、将来への保険、リスクヘッジ策をとるようになった。物質的な譲歩を得るためだけでない。自らの地位を高めるためにリスクヘッジ策をとり、多極化を国際秩序における地位上昇のチャンスとして受け入れている。(スペクター)
米中間の地政学競争を前にした東南アジア諸国連合(ASEAN)の繊細でプラグマティックなアプローチは、グローバルサウス全体からモデルとみなされつつある。グローバルサウスのほとんどの国にとって、最大の関心は経済発展であり、ASEAN同様に、北京とワシントンのどちらか一方に与することは望んでいない。(マブバニ)