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2023.3.23 Thu

ロボットか労働者か
―― 少子高齢化時代の労働力

先進諸国では出生率の低下と教育水準の向上によって、単純労働を担う労働者の供給が著しく減少している。企業は負担できる人件費で労働者をみつけるのに苦労し、この人材不足が、不必要なオートメーションやその他の技術による解決策を求めるように企業を駆り立てている。ヒトが簡単にこなせる労働タスクを代替する機械(技術)を作ろうとするのは、資本の浪費にすぎない。(プリチェット)

工場のようなシステム化された労働環境、そして単純な作業を繰り返すような仕事はロボットに代替されていく。労働者も資本家も追い込まれ、大きな追い風を背にするのは、技術革新を実現し、新しい製品、サービス、ビジネスモデルを創造する一握りの人々だろう。(ブラインジョルフソン、マカフィー、スペンス)

ロボットの台頭に象徴されるデジタル経済のなかで、「すてきな仕事」をしている人は今後もうまくやっていく。だが、製造、小売り、輸送などの部門で「うんざりする仕事」をしている人、決まり切ったオフィスワークをしている人は、賃金の引き下げ、短期契約、不安定な雇用、そして失業という事態に直面し、経済格差が拡大する。(コリン、パリア)

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