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2023.12.21 Thu
<2024年1月号プレビュー>
論争 中国をいかに抑止するか
ワシントンと台北は抑止力の強化に努める一方で、武力行使を控えれば、懲罰の措置の対象にはされないと北京を安心させる必要がある。一部の米政府高官たちのように、台湾を主権国家として承認し、台湾防衛のための明確な同盟コミットメントを示せば、北京の安心感は損なわれ、抑止力も低下する。(グレーザー、ワイス、クリステンセン)
ワシントンは、対中抑止力が低下していることを認識した上で、武力行使が破滅的な結果を招くことを習近平に理解させるために、さらなる措置を講じなければならない。そのためには、北京との摩擦が大きくなることを受け入れ、台湾の戦闘能力を高め、台湾軍の訓練や米軍アドバイザーの派遣を含めて、台湾のために軍事介入するアメリカの能力と決意を示さなければならない。(サックス、カナパシー)
すでに、不安定な状況に直面した富裕層は、外への退出を試みており、時とともに、こうした出口戦略はより多くの中国人にとって魅力的になるだろう。アメリカはこのタイミングで、現在の対中政策を全面的に見直し、中国の人と資本への門戸開放政策をとる必要がある。(ポーゼン)
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本当の対中抑止力とは
―― 米台が中国を安心させるべき理由2024年1月号 ボニー・S・グレーザー 米ジャーマン・マーシャル財団 マネージングディレクター ジェシカ・チェン・ワイス コーネル大学 教授(中国・アジア太平洋研究) トーマス・J・クリステンセン コロンビア大学教授(国際関係論)
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台湾海峡で中国を抑止するには
―― アメリカの能力と決意を示せ2023年11月号 デビッド・サックス 米外交問題評議会フェロー イヴァン・カナパシー 元国家安全保障会議 ディレクター
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「中国経済の奇跡」の終わり
―― アメリカが門戸開放策をとるべき理由2023年9月号 アダム・S・ポーゼン ピーターソン国際経済研究所所長