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2022.6.14 Tue

中国とロシア
―― 同盟の行方

ウクライナでの戦争を欧米と中ロという二つのブロックを対立させる新冷戦の最初の一幕とみなす専門家もいる。かつての冷戦のように、今回も経済体制の違いだけでなく、イデオロギー的な違いもあるとみなし、新冷戦は「民主主義と権威主義、市場経済と国家主導型経済」の闘いと規定している。だが(かつての共産主義ブロックとは違って)現在の中ロは政治体制も経済制度も大きく違っており、一枚岩とはみなせない。豊かなエネルギーや鉱物資源がどれほど魅力的でも、近隣諸国との永遠の争いに明け暮れるモスクワの弱体政権との連帯が、中国の利益になるとは思えない。(ウェスタッド)

「経済制裁で威嚇してもロシアのウクライナ侵攻を抑止できなかったアメリカは、いまや紛争の終結から長期化へと目標を見直している」と北京では考えられている。バイデン自身、「この先長い戦いに備えなければならない」と発言している。北京は「ロシアを泥沼に引きずり込もうと(ワシントンは)ウクライナでの紛争を長引かせるつもりではないか」と懸念する一方、ロシアのウクライナ戦争についての中国の言動がどのようなものであれ、ワシントンが対中封じ込め戦略を緩めるとは考えにくいとみている。(閻)

中国とロシアは、アメリカの経済制裁の縛りから逃れようと、国際通貨としての米ドルの地位を脅かす代替的な金融制度や構造の構築を試みている。ロシアの主要エネルギー企業はすでに米ドルの使用を中止し、中ロ貿易の主要な決済通貨としてはすでにユーロがドルに取って代わっている。ロシアはドルを迂回する手段として、国が支援する暗号通貨を立ち上げる準備も進めている。バイデン政権は経済制裁をデザインする上で、制裁がウクライナにおける戦争にどういう影響を与えるかだけでなく、国際金融システムにどういう変化をもたらすかを考慮に入れる必要がある。(リュー、パパ)

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