Focal Points

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2022.11.25 Fri

<12月号プレビュー>
対中露二正面作戦に備えよ、右へ急旋回するイスラエル、気候変動と感染症

北京の利益と影響力が広がっているだけに、中国との戦争になれば、戦域が台湾と西太平洋に限定されることはなく、それは、インド洋から米本土までの複数の地域に広がっていくだろう。そのような戦闘で勝利を収めるには、アメリカの防衛産業基盤を直ちに拡大・深化させなければならない。部隊をどのように動かすかなど、新しい統合作戦概念も必要になる。(第二次世界大戦期同様に)多数の戦域における戦争という戦略環境のなかで、アメリカの軍事関心をどこに、どのタイミングで向かわせるかも考えなければならない。(マンケン)

次の政権はイスラエル史上、もっとも極端な右派政権になるかもしれない。もっとも、ネタニヤフ政権の外交やパレスチナ問題という二つの重要な分野での政策は、現政権と比べても、程度の差はあっても、本質的な違いはないかもしれない。しかし、民主的制度のあり方を含む国内問題については、その違いが、イスラエルの社会と国家に非常に大きな影響を与えることになるだろう。(シェインドリン)

多くの研究が、気候変動と人獣共通感染症の脅威拡大との関連を指摘している。温暖化によってウイルスの宿主の生息域が拡大し、ヒトとの接触、感染経路が増えているからだ。世界の平均気温の上昇に伴い、アメリカ疾病対策予防センター(CDC)に報告される新規ライム病患者数は、1990年代初頭からほぼ倍増し、毎年約3万人に達している。このような状況を受けて、近年では、人間、動物、自然環境のつながりを重視した公衆衛生の考え方、「ワンヘルス」という概念が広がりをみせている。(クロブシスタ、メイズランド)

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