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2021.3.3. Wed
ジェノサイド認定の意味合い
―― 中国のウイグル人弾圧問題の行方
トランプ政権末期、ポンペオ国務長官は、中国政府は新疆ウイグル自治区でウイグル人やその他の少数民族に対するジェノサイド(民族大量虐殺)に手を染めており、ウイグル人を含むマイノリティに対して「人道に対する罪」を犯していると表明した。ジェノサイド認定が表明されると、歴史的に、制裁や軍事介入を含む重要な行動をとるように政府に求める議会、市民団体、メディア、大衆の圧力は大きくなる。だが、ジェノサイド認定は、トランプ政権が末期にとった他の行動同様に、バイデン政権の対中関係改善能力を封じ込める作用をしており、実際に、それがポンペオの意図だったのかもしれない。(ベリンジャー)
中国政府は、100万以上のイスラム教徒を西部の「再教育施設」に拘束していると言われる。・・・人権団体によれば、多くの場合、彼らにとって唯一の罪はイスラム教徒であることだ。中国政府は、ウイグル人が過激化し、分離主義が高まることを恐れており、収容所は中国の領土保全、政府、広く中国市民に対する脅威をなくすための手段だと考えているようだ。「新疆ウイグルでの出来事は国内問題である」と主張する北京は、外部の調査ミッションを受け入れるように求める国際社会の圧力を退けている。多くのイスラム国家も、中国との経済的絆や戦略的関係を優先し、中国内での人権侵害に目をつむっている。(メイズランド)
ミャンマー政府はバングラデシュに逃れたロヒンギャ難民の帰還を認めると発表しているとはいえ、大規模な難民を発生させた集団暴行にミャンマーの治安部隊や政治家たちが果たした役割を考えると、政府のコミットメントを額面通りに受け取るわけにはいかない。基本的な市民権のはく奪、そしてロヒンギャが国を後にせざるを得なくなった暴力という問題に対処しなければ、帰還を認めるとしたミャンマー政府の約束も永続的な解決策にはならない。国際社会はミャンマー政府に対してロヒンギャを再び国に受け入れるだけでなく、他の全ての少数民族が享受している安全と市民権を与えるように求めるべきだし、大規模な難民流入に直面するバングラデシュを支える必要がある。(ブランク、カルバートソン)