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2021.11.1. Mon

気候変動と生物多様性の二重危機
―― 「プラネタリー政治」の必要性

われわれが地球という惑星を食い物にしてきたために、人類の生存が危険にさらされている。化石燃料に依存し続け、天然資源を貪欲にむさぼり続けた結果、手に負えない気候変動問題が引き起こされ、死活的に重要なエコシステムが劣化し、地球のバイオスフィアーは破綻しつつある。今こそ、地球をかけがえのない存在と認めて、エコロジカルなリアリズムから、地球環境上の脅威に対処していく国際協調を世界アジェンダの中枢に据えなければならない。必要とされているのは「プラネタリー政治」、地球という惑星を守るための政治だ。(パトリック)

国際社会は気温上昇を一定の範囲内に収める上で排出可能な温室効果ガスの累積上限をほぼ使い切ってしまっている。しかし、打つ手はある。二酸化炭素相当物排出のほぼ75―80%は、世界20カ国の4大排出源(発電所、自動車、建物、工場)における化石燃料の燃焼が原因だからだ。各部門の実際の意思決定者を正しく把握し、どのようにそれが機能しているかを理解し、圧力をかける方法をみつけなければならない。必要なのは、ターゲットを絞り込んだ現実主義的アプローチだ。(ハーベイ )

気候変動が、人が生活できる地域を少しずつ削り取りつつある。すでに、気候変動によって住み慣れた土地から離れざるを得なくなった環境難民が発生しているにもかかわらず、政府も国際機関もこの問題にうまく対処できずにいる。問題は、気候変動によって追い込まれた人々を助けるメカニズムはもとより、避難民が移住するのを助ける法的枠組みが存在しないことだ。むしろ、各国政府は、「気候変動難民、環境難民」という新集団を無視し、気候変動ショックに彼らをさらしたままにし、その後、人権を無視した態度をとることも多い。・・・(シャー)

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