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2020.5.18 Mon
脱パンデミックの経済学
―― ビジネス再開の条件は何か
感染率の一貫した減少を待たずに経済活動を再開した国や州は、新たなアウトブレイク、死亡率の上昇だけでなく、長期的な経済的混乱というリスクを冒すことになる。経済活動の再開を焦るあまり、「経済活動を迅速に再開するためなら、救える命が少なくなっても仕方がない」という考えは間違っているし、脱パンデミックの経済学がそのように機能することはない。人々の健康を最優先に据えて重視する行動が経済再生への道を切り開くだろう。(チェルクパリ、フリーデン)
いまや多くの諸国がスウェーデンアプローチの一部を取り入れつつある。デンマークとフィンランドは、幼稚園と学校を再開し、ドイツは小さな店の再開を許可し始めた。犠牲者の絶対数がもっとも多いアメリカでも、すでに多くの州が規制を緩和しつつある。結局のところ、健康弱者が十分に保護される限り、免疫保有者の増大そして集団免疫がコロナウイルスに対する唯一の実行可能な防御なのかもしれない。パンデミックを管理するためにスウェーデンがとってきた方法を、各国は「時代を先取りしていた」とみなし始めている。(カールソン、スターン、クライン)
もっとも弱い立場の人に健康と福祉の提供を怠れば、社会全体を巻き込む集団的リスクが作り出される。これが感染症だ。世界は公衆衛生の強化や予防型医療を重視するだけでなく、貧困層へのより安価な医療ケアへのアクセスを保障し、将来のアウトブレイクを阻止し、それが起きた場合には原因を特定し、対応するための国際的なシステムを必要としている。だが、もっとも重要な教訓は、コロナウイルスそのものより、このウイルスが、脅威に適応している政治システムの何を明らかにしたかにある。(ボリキー)
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脱パンデミックの経済学
―― 命を救うことで、生活とビジネスを救え2020年6月号 ラジーブ・チェルクパリ ジョンズ・ホプキンス大学公衆衛生大学院 エコノミスト トム・フリーデン 米外交問題評議会 シニアフェローグローバルヘルス担当) 前米疾病対策センター所長(2009―2017)
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集団免疫作戦しか道はない
―― スウェーデンは第2波を回避できる?2020年6月号 ニルス・カールソン リンショーピング大学教授(政治学 シャロッタ・スターン ストックホルム大学教授(社会学) ダニエル・B・クライン ジョージ・メイソン大学教授(経済学)
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感染症が暴き出す政治システムの正体
―― パンデミックの本当の教訓2020年5月号 トマス・J・ボリキー 米外交問題評議会 グローバルヘルス・プログラム ディレクター