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2020.2.24 Mon
<3月号プレビュー>
新型ウイルスの脅威
―― 封じ込めはできるのか、政府の対応は適切か、経済はどうなるか
考えるべきは、コロナウイルスがSARSのように管理できるようになるか、それとも、インフルエンザや通常の風邪のようになるかだ。われわれが試みるべきは、コロナウイルスの感染拡大を阻止できると想定し、そのために必要なあらゆることを試みる一方で、完全にストップできない場合に備えて、このウイルスをより適切に管理する、あるいはその衝撃を緩和するにはどのような計画が必要かを考えていくことだ。(T・フリーデン)
ウイルスが人類社会に与える衝撃の規模は、その感染力がどの程度で、感染した人の致死率がどの程度になるかに左右されるが、これらを的確に判断できる状況にはない。封じこめがうまくいかず、グローバルなアウトブレイク(パンデミック)になる可能性もある。各国政府は、新型ウイルスを封じ込められず、深刻で致死性の高い感染症として世界で猛威を振るうかもしれないリスクを認識し、最悪の事態に備えた行動をとる必要がある。(イングルスビー)
コロナウイルスのアウトブレイクは、習近平政権にとって最悪の人道・経済危機に向かっている。もちろん、国家主席が辞任するはずはない。習近平は、まさにこうした危機に持ちこたえられる政治システムの構築に就任後の7年を費やしてきた。だが、ウイルスを封じ込めるのに時間がかかれば、その分、今回の危機で生じた(政治的・社会的)亀裂は大きくなり、それが引き起こす問題も深刻になる。(エコノミー)
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CFR Meeting
新型ウイルスの脅威
―― 封じ込めはできるのか、政府の対応は適切か、経済はどうなるか2020年3月号 トーマス・R・フリーデン 米疾病対策センター(CDC)前所長 ヤンゾン・ファン 米外交問題評議会シニアフェロー(グローバルヘルス担当) ジェニファー・ナッゾ ジョンズ・ホプキンス大学公衆衛生大学院 シニアスカラー ブラッド・セッツァー 米外交問題評議会シニアフェロー(国際経済担当)
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新型コロナウイルス
―― 最悪の事態に備えるべき理由2020年3月号 トム・イングルスビー
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習近平とコロナウイルス
―― トップダウン型危機管理の弊害2020年3月号 エリザベス・エコノミー 米外交問題評議会 シニアフェロー(中国担当)