Focal Points

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2020.12.24.thu

<Agenda2021>
なぜパンデミックは起きたのか
―― コロナウイルスが変えた世界Part 2

新型コロナウイルスが確認されて数週間もすると、ソーシャルメディアではウイルスは生物兵器だと示唆するコメントが目立つようになった。実際、ウイルスがどこからやってきたかを特定できれば、専門家と政府が、拡散を防ぐ最善の策を特定し、将来におけるアウトブレイクを阻止する助けになる。これまでのところ、ウイルスは生物兵器として開発されたとする説、あるいは偶発的に実験室から外部環境へ漏出してしまったとする説は、野生動物取引市場で動物由来のウイルスがヒトに伝播したという考え同様に、一定の信憑性をもっている。問題は陰謀論が米中間の不信に根ざし、それが一人歩きを始めていることだ。・・・(ファン)

この60年にわたって、人獣共通感染症のほとんどの病原体は、農業、食糧生産、土地利用の変化によって、あるいは(野生動物取引市場などにおける)野生動物とヒトの接触によって発生してきた。これを抑え込むにはハイリスクの農業、食糧生産法をより安全なやり方へ移行させるために、土地利用に関する国内の法律・規制と国際的な法・ルールを強化し、調和させる必要がある。さらに、数億の人々が、食糧を生きた野生動物市場に依存している現状を改革する必要がある。SARSそして現在のコロナウイルスのアウトブレイクもこの市場に密接に関わっている。・・・(マッカラバ、カレシュ)

もっとも弱い立場の人に健康と福祉の提供を怠れば、社会全体を巻き込む集団的リスクが作り出される。これが感染症だ。新型コロナウイルスは最終的に世界人口の40―70%を感染させ、下手をすると数百万人が犠牲になる恐れがある。世界は公衆衛生の強化や予防型医療を重視するだけでなく、貧困層へのより安価な医療ケアへのアクセスを保障し、将来のアウトブレイクを阻止し、それが起きた場合には原因を特定し、対応するための国際的なシステムを必要としている。だが、もっとも重要な教訓は、コロナウイルスそのものより、このウイルスが、脅威に適応している政治システムの何を明らかにしたかにある。(ボリキー)

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