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2020.10.27.Tue

パンデミック後の資本主義
―― 1930年代が再現されるのか、歳出で経済崩壊を阻止できるのか

今日、アメリカを含む先進国は、双子のショックの第二波としてパンデミックを経験している。2008年のグローバル金融危機、グローバルパンデミックのどちらか一つでも、各国政府は思うままに紙幣を刷り増し、借り入れを増やしたかもしれない。だが、これら二つの危機が波状的に重なることで、国の歳出能力そのものが塗り替えられつつある。これを「マジックマネー」の時代と呼ぶこともできる。「しかし、インフレになったらどうするのか。なぜインフレにならなくなったのか、そのサイクルはいつ戻ってくるのか」。この疑問については誰も確信ある答えを出せずにいる。(マラビー)

20世紀の大恐慌以降のいかなる時期にもまして、いまやコロナウイルスが「世界のより多くの地域をリセッション(景気後退)に陥れている」。当然、力強い経済回復は期待できず、世界経済が2020年初頭の状況へ回帰するには、かなりの時間がかかるはずだ。この危機は前回のグローバル金融危機と比べても、世界経済活動の崩壊の規模と範囲が大きいために、さらに深刻な金融危機になる。しかも、かつては大きな流れを作り出したグローバル化潮流が停止すれば、世界経済が大変調を起こすのは避けられない。1930年代と似たムードが漂い始めている。(ラインハート他)

多くの人が、民間部門がイノベーションと価値創造の主要な原動力だったと信じてきたために、利益は民間企業が手にする権利があると考えている。だがこれは真実ではない。医薬品、インターネット、ナノテク、原子力、再生可能エネルギーなど、これらのすべては政府の膨大な投資とリスクテイキングのおかげで実現してきた。COVID19危機は、この不均衡を正す機会を提供している。ベイルアウトする企業により公益のために行動するように求め、これまで民間(の企業)部門だけが手にしてきた成功を納税者が分かち合えるようにする新しい経済構造が必要だ。富の創造への公的資金の貢献を明確に理解すれば、公的投資の意味合いを変化させることができる。(マッツカート)

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