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2019.8.15 Thu
香港はどこへ向かうのか
―― 軍事介入リスクは高まっている
「北京の政府機関とプロパガンダ部門は、香港のデモを「テロ活動」と呼び、混乱は香港でカラー(民主化)革命を起こそうとするアメリカの「ブラックハンド」が引き起こしていると主張している。必要であれば軍事力の行使も辞さないだろう・・・。そうなれば、香港と香港住民だけでなく、中国の世界における立場、国際安全保障にとっても悲劇的な展開となる。」(コーエン)
暴力と言葉による威嚇は、慣れ親しんできた自由を守ろうとする香港住民の決意を逆に高めている。実際、北京は香港の行政長官に軍事的支援を求めさせることができる。しかし、中国軍が香港のデモ鎮圧に介入する可能性は低い。香港はアジアの主要な金融センターであり、中国とグローバル経済の重要なつながりを提供している。北京は香港の自治という「体裁」を維持していく強いインセンティブをもっている。(ホイ)
社会的緊張は、習近平が人々の所得レベルを向上させ、高等教育を拡充し、民衆を都市に移住させ、消費を奨励するにつれて、ますます悪化していく。政府にとって、天安門事件はいまも忌まわしい前兆を示す教訓であり続けている。(ネイサン)