Focal Points

Olivier Le Moal / Shutterstock.com

2019.7.9 Tue

<FROM OUR DATABASE>
精神障害の経済・社会コストに目を向けよ ―― 見えないコストと偏見、放置される対策

2030年までに精神障害のコストは、心臓疾患、ガン、糖尿病、そして呼吸器系疾患が強いるコストの合計を上回る6兆ドルへと増大すると予測されているが、この危機が適切に認識されていない。これは、富裕国では精神障害が個人や家族が直面する問題として狭義にとらえられ、低所得諸国や中所得諸国では精神障害が先進諸国の病気とみなされているからだ。「メンタルヘルスの改善がより健康な体を保つことにつながるという事実」に焦点を合わせた対策をとるべきだ。(インセルほか)

大学は学生たちにとって本来容易な場所ではない。大学教育の特徴である、学習面での困難さとストレス間のバランスをどのようにとらせ、一方で学生のメンタルヘルスをどのように支えていくかは、次第に綱渡り並みの難しさを伴うようになった。大学での経験から、課題から逃げることを身につけさせてはならない。結局のところ、人生は課題にあふれている。課題が引き起こすストレスに対処していく方法を学ばせなければならない。(バーウェル)

政治指導者を苦しめるのはいわゆる病気だけではない。権力の座にあるがゆえに国の最高指導者が精神的な変調をきたし、誇大妄想やナルシシズムに陥り、無責任な行動をとるようになることも少なくない。こうした「政治的自信過剰症候群」を患うリーダーは、自分が偉業を成し遂げる能力を持つとともに、それを期待されていると考え、自分にはあらゆる状況下で何が最善かを見抜く力があり、通常の道徳の範囲を超えて行動できると思い込んでいる。(ヌーランド)

論文データベース

カスタマーサービス

平日10:00〜17:00

  • FAX03-5815-7153
  • general@foreignaffairsj.co.jp

Page Top