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2019.7.4 Thu
人工知能の恩恵とリスク
―― 誰も勝者になれない世界を回避するには
AIはあらゆる分野で大きな恩恵とともに大きなリスクも生み出す。最大のリスクは、AI軍事システムを最初に開発した国が、ライバル国に対して圧倒的な優位を手に入れられるために、いい加減なテストだけで、システムを一刻も早く導入せざるを得ないと考えるかもしれないことだ。(シャーリ)
人工知能を組み込んだ自律的軍隊を構築するのが望ましいだけでなく、それが技術的に可能になっている。時代遅れの一つのプログラムに投資されている金額で、数十の自律的システムを導入できるし、これによって、より高度な能力を手に入れられる。アメリカは、このタイプの軍隊を組み立てる資金、人的資源、テクノロジーを兼ね備えている。問題は、新軍事技術革命を生かしたシステム移行に想像力と決意をもたらせるかどうかだ。(ブローズ)
AIは2030年までに約16兆ドルのGDP成長をもたらすが、その70%が米中に集中するとみなす予測もある。では、米中のどちらが勝者となるか。「2020年までに中国はアメリカに追いつき、2025年までに抜き去り、2030年までにはAI産業を支配している」と予測する警告もある。だが、本当にそうなるだろうか。・・・(スヴェッツロット ほか)
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人工知能の恩恵とリスク
―― 誰も勝者になれない世界を回避するには2019年6月号 ポール・シャーリ 新アメリカ安全保障センター シニアフェロー(技術と国家安全保障プログラム)
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AIと未来の戦争
―― アメリカが軍事的に衰退する理由2019年6月号 クリスチャン・ブローズ カーネギー国際平和財団 シニアフェロー(国防戦略)
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AI軍拡競争を超えて
―― 危険な米中ゼロサム志向を回避せよ2019年4月号 レムコ・スヴェッツロット 人間性の未来研究所 リサーチアフィリエート ヘレン・トナー オックスフォード大学AI統治プログラム リサーチアフィリエート ジェフリー・ディング オックスフォード大学AI統治プログラム リサーチアフィリエート