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2019.7.16 Tue

福祉国家の崩壊とナショナリズムの台頭
―― 資本主義を制御できる政治形態の模索

1980年代以降、先進国のエリートたちは、政策決定を市民への説明責任を負わない官僚や超国家組織に委ねてしまった。これが、欧米で「ポピュリスト・ナショナリズム」を急激に台頭させる環境を作り出した。・・・ナショナリズムジレンマを解くには、国家レベルでの民主的説明責任といった戦後リベラリズムの基本的やり方を復活させなければならない。(スナイダー)

70年代末以降の新自由主義が招き入れた現状は、まさにマルクスの予測を裏付けている。今日における最大の課題は、「人類が考案したもっともダイナミックな社会システムである」資本主義の弊害を制御できる新たな政治システムを特定することにある。しかし、そのためには先ず、社会民主的政策を含めて、過去に答が存在しないことを認識しなければならない。(バーギーズ)

ハイエクやミーゼスを中心とするレッセフェールを守ろうとするネオリベラルのエコノミストたちは、(政府の経済への介入を求める)民主的大衆のパワーも抑え込もうと試みた。彼らが見出した答は国家による恣意的な経済への介入を防ぐための「超国家主義」だった。1995年、ネオリベラルたちはWTOの設立によってついに勝利を手にする。・・・(ワートハイム)

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