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2019.6.25 Tue
G20と世界経済
―― 米中貿易戦争、赤字と債務
最近の大統領のツイートは、米企業が中国を離れて、別の場所、つまり、他のアジア諸国、あるいは国内に工場を移して、アメリカに部品その他を供給させる計画を米政権がもっていることを思わせる。ファーウェイに対する攻撃も、多くの意味で米中経済の切り離しを意図している。少なくとも現状では、大統領は米中切り離し派の立場に耳を傾けている。(E・オールデン)
政治家が目を向けるべきは、急を要する社会問題であり、財政赤字や債務ではないだろう。重要な投資に焦点を合わせ、「経済にダメージを与えないように」配慮しなければならない。高い債務レベルに派生するリスクは、財政赤字削減策が引き起こすダメージに比べれば小さい。このアプローチなら、債務拡大の弊害と財政赤字削減の余波の間の合理的なバランスをとれるはずだ。(サマーズ、ファーマン)
長期停滞論の見方に従えば、先進国経済は、貯蓄性向が増大し、投資性向が低下していることに派生する不均衡に苦しんでいる。その結果、過剰な貯蓄が需要を抑え込み、経済成長率とインフレ率を低下させ、貯蓄と投資のインバランスが実質金利を抑え込んでいる。この数年にわたって先進国を悩ませている、こうした日本型の経済停滞が、今後、当面続くことになるかもしれない。だが、打開策はある。・・・(サマーズ)
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CFR Events
米中貿易戦争は続く
―― その政治的、経済的意味合い2019年7月 エドワード・オールデン 米外交問題評議会シニアフェロー(経済・貿易担当)、エリザベス・エコノミー 米外交問題評議会シニアフェロー(中国担当)、マイルス・カーラー 米外交問題評議会シニアフェロー(グローバル統治担当)
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赤字と債務にいかに向き合うか
―― 第3の道は存在する2019年4月号 ジェイソン・ファーマン ハーバード大学 ケネディスクール教授(経済学)、ローレンス・H・サマーズ ハーバード大学名誉教授(経済学)
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長期停滞にどう向き合うか
―― 金融政策の限界と財政政策の役割2016年3月号 ローレンス・サマーズ 元米財務長官