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2019.6.10 Mon

中国経済のスローダウンと北京の選択
―― 債務危機かそれとも政治的混乱か

中国の経済成長率は鈍化し続けている。人口の高齢化、生産年齢人口の減少、賃金レベルの上昇、都市部への人口流入ペースの停滞、投資主導型成長の限界、外国資金流入の低下など、成長率の鈍化、経済のスローダウンを説明する要因は数多くある。だが重要なのは、中国の家計と国の債務がすでに先進諸国と同じレベルに達し、債務が名目GDPよりも速いペースで拡大していることだ。(ボールディング)

中国で対台湾強硬論が高まっている。「アメリカは台湾を守る戦闘のために部隊を送り込むとは考えにくい」とメディアは指摘し、北京も「台湾を締め付けてもアメリカは静観する」と信じているようだ。しかも、再統一を実現すれば、「習近平は毛沢東や鄧小平に劣る」とは誰も言わなくなる。(グリース) 

アメリカ、中国、台湾での政治的、政策的展開によって新たな台湾海峡危機が起きる危険が高まっている。台湾統一は、習近平が重視する「中国の夢」における重要なアジェンダの一部であり、国内での正統性を強化するためにも台湾問題を解決しようとするかもしれない。一方、台湾では台湾人としてのアイデンティティが高まり、一国二制度への支持も低下し、しかも、2020年に総統選挙を控えている。(チェース )

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