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2019.5.22 Wed
ブレクジットプロセスの破綻
―― 北アイルランドというジレンマ
北アイルランドだけでなく、イギリスもEUとの関税同盟に留まるという方策として「バックストップ」が持ち出され、これが、現在の窮地につながっている。「バックストップ」が適用されれば、イギリス全体がEUとの関税同盟に留まらざるを得なくなる。一方、「バックストップ」を回避する方法の一つは「合意なき離脱」でしかない。・・・(オリリー)
離脱派は、メイがまとめた離脱合意を非難し、これでは「ヨーロッパへの隷属」と同じだと批判している。一方、左派の労働党は、ブレグジットは受け入れるとしつつも、それはEUメンバーだったときの好条件を引き出した場合だけだとしている。主要な政治プレイヤーの台本が現実と関連がないだけに、どのような結末になるかは全くわからない。(ホール)
イギリスの政治家と有権者の多くは、長年、自国の問題をEUのせいにしてきた。今後、EU離脱の選択が景気悪化を招き、政治的亀裂が拡大するなかで、EUに代わるスケープゴートを別に見つけなければならなくなる。EUから出た方が、暮らし向きがよくなるかどうかは、すぐにはっきりする。(ケレメン)