World Economic Forum / wikimedia.org
2019.5.21 Tue
赤字と債務にいかに向き合うか
―― 第3の道は存在する
実際、政治家が目を向けるべきは、急を要する社会問題であり、財政赤字や債務ではないだろう。財政赤字の削減ではなく、重要な投資に焦点を合わせ、「経済にダメージを与えないように」配慮しなればならない。高い債務レベルに派生するリスクは、財政赤字削減策が引き起こすダメージに比べれば小さい。このアプローチなら、債務拡大の弊害と財政赤字削減の余波の間の合理的なバランスをとれるはずだ。(ファーマン、サマーズ )
人々が巨大な政府債務があっても(大きな金融資産を持っているのだから)問題は起きないと考えているうちは、大きな変化はないだろう。だが、多くの人々が、デフォルトに陥ると考えだしたら、どうなるか。投資家が、状況が持続不可能だと懸念するようになれば、現実に、状況は持続不可能になる。(ブイター)
量的緩和と金融の不安定化が潜在的に密接に関連しているにも関わらず、その関連性が軽くみられている。今後の景気後退局面でカウンターシクリカルな財政政策を実施する必要が生じた場合には、長期的な債務レベルを安定させるために、短期的な景気刺激策の実施と社会保障政策の見直しをセットにする必要がある。・・・特に、税収に変化のない経済対策を設計すべきで、それには二つのタイプがある。・・・(フェルドシュタイン)